チベット聖地巡礼④ 天空の聖なる湖とチベット占星術、密教美術タンカ

チベットのトルコ石色に輝く天空の聖なる湖

■チベット占星術

2018年に行ったチベット旅行記、今回は4回めです。まず、朝一でラサで一番人気というチベット占星術の僧侶に会いに行きました。8時というのに人がずらっと並んでいます。このチベット占星術は朝にしないと当たらないそうなんです。

チベット占星術のクショ・プンツォ氏

■天空の湖がこの世のものではないくらいに美しい

そして、今回の旅で一番高い場所へ。ラサから車で3時間半くらいの場所だったと思います。チベット人が聖なる湖とするヤムドク湖へ行きました。湖畔に空の青さが映り込みエメラルド・ブルーに輝き、何とも言えず綺麗なのでした。

聖なる湖ヤムドク湖の向こうにはヒマラヤ山脈が見えます。

標高が5,000m近い峠、そこに4,998mの標識もあり(実は正確ではないそうですが)、私の人生で一番高いところに立ちました。当然、空気は薄い。そこは常に深呼吸を続け、身体的には全くトラブルがありませんでした。

とりあえず4,998mといことで・・・
ヤムドク湖を後背に天とつながる。

その峠の眼下にはエメラルド・ブルーの美しい湖が広がります。見る角度や空模様によってその湖面の色が様々に変化するためにトルコ石の湖と呼ばれていているそうです。トルコ石はチベットの人達にとってはとても大切な石のようです。圧倒的な美しさ、まさに天空の湖!天気はよかったのですが、私が行った日は風が強かったです。湖畔には放牧されているヤクがいました。

湖畔には放牧されているヤクがいました 。

ヤムドク湖はチベット人にとっては、聖なる湖、4,000mを超える大地に天の光を受け紺碧に輝く湖。その湖畔に立つことは、日本では絶対に味わうことができない貴重な体験。私も魂が震えるのを感じました。

大小1,000体を超える磨崖仏

そしてラサに戻り、サンゲ・ドゥングセラ寺へ。サンゲ・ドゥングはポタラ宮のはす向かいのチャクポリ(薬王山)の裏にある、巨大な岩に彫り込まれた磨崖仏。周辺を含めた石刻群は、大小1,000体を超える仏像が彫り込まれているといわれ、その前では多くの人が、五体投地をしています。

サンゲ・ドゥング には大小1,000体を超える仏があります。

私もチベット人のガイドに教えてもらい五体投地をしてみました。全身を地面に投げ出すのが、とても心地よく仏に身を委ねるという感覚がしました。身を投げ出す行為が、こんなに気持ちいいとは。

五体投地しているチベットの人

■日本の高僧も学んだ問答の寺

そしてセラ寺は、問答の寺とも言われ、1419年にチベット仏教ゲルク派の開祖ツォンカバの弟子が建てた僧院です。20世紀初頭に、2人の日本人、河口彗海と多田等観が滞在し学んだことで知られているようです。私は多田等観さんの本を読んだのですが、大正時代にすごい僧侶が日本にいたことを知り、とてもビックリしたとともに大きな感銘を受けました。

セラ寺の入口

そのセラ寺の中庭では、全身をフルに使った仏教教義の問答が行われています。問答ですから問う者と答える者に分かれ、問う=質問者は見栄を切るような大ぶりな仕草で質問し、それに答える者は座りながら、回答します。こうした試験が僧にはあるようです。

問答しているチベットの僧

そのそばの印経院には、いわゆる砂マンダラがありました。緻密に描かれたマンダラが素晴らしい。とても砂で描いたとは思えません。こうした作業は僧の修行の一環として行われるとのことです。日本でもチベット文化を紹介するイベントで砂マンダラを描くパフォーマンスが行われることがありますね。

ち密な砂曼荼羅、素晴らしい!

ところで私が宿泊したホテルは旧市街のど真ん中にあり、数々の商店があります。チベット密教美術のタンカを販売するお店もあります。タンカとが僧侶が布教のため仏教の教えを各地で説くときに簡易に持ち歩けるようにした仏画のこと。私はそこで文殊菩薩のタンカを購入しました。

手書きで精密な絵を描いています。
私が購入した文殊菩薩のタンカ

51コラボは、2019年11月、チベット&ネパールツアーを企画しました(募集済み)。

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