チベット聖地巡礼③ 全チベットの信仰を集めるチベット仏教の大聖地へ
世界遺産★天空の宮殿ポタラ宮とジョカン寺
■観音菩薩が降り立った場所ポタラ宮
2018年、チベット旅行の3日目は、世界遺産でもありチベット象徴する建物ポタラ宮へ行きました。名前のポタラとは、仏教経典によれば観音菩薩が住む宮殿の名、伝説によるとインドに住む観音菩薩がチベットに最初に降り立ったのが、マルポ・リの丘だったと言います。
そのポタラ宮、現在、観光スポットとしても人気の場所で、事前にチケットを購入して朝早くから並ばないと入れないことがあるそうです。
建設は7世紀、ソンツェン・ガムポ王の時代に始まったとされ、本格的な建設は、17世紀中頃に聖俗両面でチベットのトップに立ったダライ・ラマ5世が着工し、およそ半世紀をかけて完成させました。そして、ポタラ宮は観音菩薩の化身とされる歴代ダライ・ラマの居城として、チベットの中心となりました。
なかは仏教のテーマパークのような感じで、様々な仏像などがあったのですが、私が一番印象に残ったのは、黄金の金剛界立体マンダラ。それはまさに、大宇宙であり、巨大な城であり、理想郷であり、シャンバラのように感じました。よくマンダラは観想するために使うと聞きますが、具体的にはこのような立体で黄金に煌めくものをイメージするのでしょうね、おそらく。
ちなみに、チベットにはカーラチャクラというマントラに、シャンバラという地下理想郷があると言われ、あのヒットラーなどもそれを探すのに必死だったそうです。一説にはこのポタラ宮の地下にシャンバラに通じる道があるという伝説もあります。
■チベット仏教で最も重要なジョカン寺
その後ホテル近くの、同じく世界遺産になっているジョカン寺に行きました。こちらは、ラサの旧市街の中心にあります。このジョカン寺はチベット仏教信仰の中心地となっていいて、全チベット人の信仰を集める最も重要な寺院です。
その由来は、7世紀、ソンツェン・ガンポ王がチベットを統一しラサに遷都、隣国の唐から文成公主を、ネパールのブリクティを妃として迎えました。占いに秀でた文成公主はチベットの国土が仰向けに横たわる鬼神・羅刹女であることを知り、その心臓がラサのオクタン湖に位置していたといいます。そこで、厄災を鎮めるためにブリクティ王妃が文成公主の助けをかりて湖を埋め立て、寺院を建てたのがジョカン寺の始まりと言われています
このお寺には、釈迦牟尼像があり、伝説上では釈迦が生存していた時に制作されたと言われるもので、本尊として祀られています。釈迦牟尼像は黄金に輝いていました。その信仰の力は絶大で、この像に詣でるためにチベット全土から巡礼者が訪れ、お寺の前で五体投地を繰り返している光景がみられます。釈迦牟尼像のパワーには驚きの一言。
このジョカン寺には、寺を取り囲むように、バルコル街という仏具屋、お土産物屋などが並ぶ商店街があります。コルラと言ってチベット仏教の信仰者は聖なる場所を右回りに回ります。このバルコル街も、ジョカン寺を取り囲んでいるので、巡礼者たちはマニ車を回しながら右回りに回っている様子を見ることができます。そのバルコル街を五体投地で回っている巡礼者もいて信仰の篤さというのを感じさせます
■濃厚なタプチェ・ラモ寺
その他にタプチェ・ラモ寺はじめ、ホテルの近くの路地裏やバルコル街などにお寺がありを回りましたが、どれも面白いものばかりでした。
そして、バルコル街の路地裏にあったお寺(名前は不明)は、地元の人しかこないような路地裏の場所に。かなりディープな壁画も数々あり、これぞチベット密教の世界か?ニンマ派のお寺でした。
51コラボは、2019年11月、チベット&ネパールツアーを企画しました(募集済み)。