チベット聖地巡礼② 歴代の高僧が瞑想した洞窟、断崖の超パワースポット!

絶壁の瞑想洞窟空間の聖地・ダクイェルパ

2018年、チベットへの旅の2日目、チベットの歴代の高僧が瞑想した場所で、超パワースポットであるダグイェルパに行きました。

ラサから30kmほどの渓谷にあるダクイェルパは、チベット仏教の開祖パドマサンヴァ、チベット仏教中興の祖アティーシャ、チベットを統一したソンツェン・ガムポ王などそうそうたる人物、高僧が断崖絶壁の急な斜面にある洞窟で瞑想した場所で、チベット有数の修行場。

■五大元素をあらわすタルチョがたなびく

ダクイェルパに向かう途中、峠を通るのですが、そこで多くのタルチョ(=五色の旗)が掲げられているところがあり壮観な風景、写真で見たチベットのイメージが眼前に広がります。そこで車を止めてタルチョーを見ると、旗にはお経が書かれていて、それが風にたなびくとお経を読んだのと同じ効果があるとされているそうです。五色の旗は青・白・赤・緑・黄の順に決まっており、それぞれが天・空・火・水・地、つまり五大を表しています。

タルチョがたなびく峠
峠にいた女性とともに

■4,000mを超える場所にある絶壁の瞑想洞窟群

ダクイェルパにつくと、そこは標高が約4,300mあり、山の急斜面を登るので、当然酸素は薄くなってきます。少し進んでは深呼吸を繰り返しながら登りました。これは高山病対策に最も有効な方法、私もこれで全然大丈夫でした。

断崖絶壁の洞窟の上に建つ寺院

そのダクイェルパですが、その昔、山の絶壁にあたる近い急斜面、このような過酷な場所で、瞑想をしたというのは、まさに修行という文字がぴったりだと感じました。様々な本や実際に修業した日本人に聞くと、チベット仏教の前行では、読経10万回、五体投地10万回などをやるそうなので、実際にこの場で、すさまじいまでの修行をやっていたんでしょうね。

お寺の内部の様子、若い僧がいました。

人も来ないような断崖絶壁の洞窟に、修業とはいえ、ひとり孤独な状況に置かれるわけだから、まさに自分と向き合うということになります。何より、この岩肌しかない場所でどうやって食料を確保したんだろとと思いました。

4500mを超える場所にこのような建物を作るものすごい。

この厳しい風景を見ていると洞窟は逆に暖かい場所、一種の胎内回帰のような感覚もあるんだろうなと想像しながら足を進めました。

このような場所には神々がいるそうです。

チベットの高僧が好んで瞑想したという洞窟があるこの場所は、人里離れた辺境の地、なぜここが選ばれたのか、それは過酷な修行をし研ぎ澄まされた精神の高僧らが敏感に感じ取る特別な場所なのだと思います。

上のほうに見える寺院が高僧が瞑想した場所です。

ダクイェルパ はまさに伝説的な場所であり、特別な場のエネルギーを持っているパワースポット、敏感な人はすごい地球のエネルギーを感じるのではないでしょうか?

マニ車がありました(この中にはお経が入っており、回すとお経を読んだのとおなじことになるそうです)

山の斜面から流れる水がありました。それは聖なる水とされ、現地の人がその水を飲んだり、頭にかけたりしていました。その様子を見たとき。私は規模こそ違えフランスのルルドの泉を思い出しました。霊的な意味においても、人における水という存在の重要性を感じます。

■チベットの死生観を感じる

ところで、チベットへ来て何がすごいかというと、ゴンカルチューデの壁画や今回の修行場にみられるチベット仏教の深遠さもあるのですが、その死生観に驚かされます。道すがら、ガイドの方に聞いたのですが、チベットの方は死ぬと約7~8割くらいの人が、鳥葬をするそうです。死ぬと僧侶が死者に対して、お経を読みます。「チベット死者の書」というものです。その後、遺体を切り刻み鳥に食べさせるそうです。骨は?と聞くと細かく砕いて、小さな鳥に食べてもらうとか・・・。

ゴンカルチューデにあった鳥葬の絵

チベットには、輪廻転生の死生観と慈悲の思想が根本にあるので、肉体は魂の乗り物であり、その魂が肉体を離れる死んだ後は、慈悲の思想で生ける動物のエサになるというわけです。そうしたことが実際に行われているということは、まさに、驚き以外のなにものでもないのですが、話を聞いて、ある意味、とても循環している発想でもあると思ったりしました。チベットは<生と死>というのを、ズシリと感じる場所です。


51コラボは、2019年11月、チベット&ネパールツアーを企画しました(募集済み)。

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