香港カンフー映画の一撃「トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦」

映画「トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦」(2024年)

■監督:ソイ・チェン
■出演:ルイス・クー、レイモンド・ラム、テレンス・ラウ、他

「トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦」この映画、香港映画史上歴代NO.1の大ヒットを飛ばし、日本でもロングラン上映した映画で人気の作品。

この映画の舞台となった九龍城砦は、戦後、香港に移民がなだれこみ、違法建築で建物を増築につぐ増築。縦にも横にも拡張されていき、建物が密集し、隣のビルとつながっていたり、配管が蜘蛛の巣のように絡み合っていたりする。水は井戸から、電気は盗電、子供たちは違法の「家庭学校」に通う、売春や麻薬の売人が跋扈し、政府も警察も踏み込めなかった無法地帯として知られた場所で、そこでは、住民による自治が行われたという巨大スラムがくー龍城砦。現在は、取り壊されてしまっている伝説の迷宮都市。

映画は、その九龍城砦に流れ着いた移民の男を中心に、そこの場所を守るもの、その場所の利権を狙う者の抗争を描いた作品。迷宮都市・九龍城砦をセットやCGで再現し、男たちのカンフー・アクションが繰り広げられます。カンフー・アクションはそこまで、できないでしょ、死んじゃうでしょ、という超人的なもので、お話をお盛り上げるためには、そんなことお構いなしで、映像の魔術で見ている人を魅了させます。これぞカンフー映画の魅力!

さらにワルはよりワルに描き、不条理に対する怒りの感情をためていくわけです、そこで堪忍袋も限界と爆発させる、義理と人情のド任侠路線。カンフー映画にある、わかりやすい感情のカタルシス路線の映画です。久々に香港カンフー映画をみて、めちゃ非現実的だけど、スカッとする要素満載の映画なのでした。舞台が伝説の場所だし、ストリーは感情に訴える任侠ものだから、人気がでたのでしょうか?

映画では田原俊彦の名前や、荻野目洋子の「ダンシング・ヒーロー」や吉川晃司の「モニカ」がカラオケで歌われていたり、日本のAVの海賊版が流布していたりと当時は日本のサブカルチャーが、香港人のあこがれだったのかなと想像したりします。いまじゃ、逆にこの映画に熱狂した日本人が聖地詣でしている人がいるみたいですね。香港カンフー映画、炸裂の一撃

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