2023年12月25日 / 最終更新日 : 2023年12月25日 服部 書物の森 澁澤龍彦の「エロスの解剖」は、猥雑性を無化する・・・ 澁澤龍彦が「エロスの解剖」と題してエロティックな世界のことを書いても不思議といやらしさがないのは、そこに感覚に関する表現はあっても、情動に関する記載がなされていないからだろう。それと澁澤流とも言うべき、延々と列記されたエ […]
2023年12月21日 / 最終更新日 : 2023年12月21日 服部 書物の森 幻想絵画にひかれる理由-澁澤龍彦「幻想の画廊から」 『幻想の画廊から』 澁澤龍彦(河出文庫) 澁澤龍彦なる人物、私的には無視し得ない知の巨人なのです。澁澤は、様々なアンダーグラウンド、異端的なものを紹介し続け、多くの芸術家達に影響を与えてきたわけですが、私も、芸術家でもな […]
2023年12月20日 / 最終更新日 : 2023年12月20日 服部 書物の森 アンドレギュヌスの幻想:澁澤龍彦「夢の宇宙誌」 『夢の宇宙誌』は、60年代の澁澤龍彦の著作の中で代表的な作品と言われているだけあり、おもちゃ箱のような面白さがあります。それこそ、私の目からすると、本自体がひとつのアート作品として存在しているような印象を与えます。私がそ […]
2023年12月18日 / 最終更新日 : 2023年12月18日 服部 映画 澁澤さんの映画論「スクリーンの夢魔」 希代の知識人であった澁澤龍彦。その彼が映画について書いた文章をまとめた本が、『スクリーンの夢魔』。そこに言及されている映画は、当然、執筆した時代背景があり、古い作品が多い。なので読み手側のイマジネーションを掻き立てながら […]
2023年12月17日 / 最終更新日 : 2023年12月17日 服部 書物の森 思いっきり作家の世界で構築されたドラコニアという迷宮 戦後・知の奇才として独特の位置にいる澁澤龍彦の著書『ドラコニア 綺譚集』 、この本のタイトルにある『ドラコニア』とは、“航海者マゼランがパタゴネス(=巨人族)を棲んでいる土地をパタゴニアと称したように、自分で勝手に龍彦の […]
2023年12月15日 / 最終更新日 : 2023年12月15日 服部 書物の森 澁澤龍彦とメタモルフォーシスと創作の秘密 “まだ文学などに血道をあげ出す以前の、ごく幼い少年時代から、私には、超自然のお伽話や夢幻的な物語にいたく心を惹かれる傾向があったが、とりわけメタモルフォーシス(変身)を主題とした物語に対しては、それを読むたびに、一種の生 […]
2023年12月13日 / 最終更新日 : 2023年12月13日 服部 書物の森 澁澤龍彦の指摘は半世紀を過ぎて現実となった 「毒薬の手帖」澁澤龍彦(河出文庫) 澁澤龍彦の手帖3部作のひとつがこの「毒薬の手帖」。その第1番目のエッセイはこんな文章から始まります。 『「毒」という言葉には、あらゆる犯罪者や、ロマンティックな犯罪文学愛好家を強く惹き […]
2023年12月10日 / 最終更新日 : 2023年12月10日 服部 聖なるものを巡る思考 エジプト「死者の書」、不思議な体験・・・ 「死者の書」と呼ばれているもので、代表的なものに、エジプトの死者の書、チベットの死者の書、というものがあります。私は「死者の書」というのに関心がありエジプトもチベットも行ったことがります。実は、エジプトの「死者の書」の関 […]
2023年12月6日 / 最終更新日 : 2023年12月6日 服部 映画 西ドイツ戦後を力強くキュートに生きた女性の物語 映画「マリア・ブラウンの結婚」(1979年) ■製作年:1979年■監督:ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー■出演:ハンナ・シグラ、クラウス・レーヴィッチュ、イヴァン・デニ、他 ドイツのニュー・ジャーマン・シネマの旗手 […]
2023年12月5日 / 最終更新日 : 2023年12月5日 服部 美術・工芸・演劇 シュルレアリスム、感覚の扉を開け! 超現実主義とも訳される美術史における特異な運動だったシュルレアリスム。私は幻想とか夢幻いった言葉にひかれてしまう傾向があり、当然の流れとしてシュルレアリスムをテーマとした展覧会や本にたびたび触れる機会がありました。 この […]