ビバ、フェリーニ! ダラダラ過ごす若い時期の・・・
映画「青春群像」(1953年)
■製作年:1953年
■監督:フェデリコ・フェリーニ
■出演:フランコ・インテルレンギ、フランコ・ファブリーツィ、アルベルト・ソルディ、他
フェデリコ・フェリーニの初期の作品「青春群像」は、ダラダラと職にもつかず、仲間達と遊び呆け、つるんでいるイタリアの男達の話。モデルはフェリーニが育ったリミニの男らとのことですが、そこがどんな気質の街なのか私にはわかりません。
ただ、30歳という年齢で仕事をするわけでなく、あるいは、仕事をしたとしてもいい加減にやっている、そんな力が抜けた男達。それで食えていけるのでそれが不思議な感じがしたのです。
若い時に社会に背を向け反抗したり、やる気が湧かずダラダラとする時期があるのはよくわかります。私もそんな時がありました。サボったり、何もしないでグータラしていた時がありました。でも30歳というのは、ちょっと長すぎないのかなと。この男仲間の一人のファウストという人物が、女癖が悪く、とにかく閃いたら女性を追っかけている。自分が結婚しようが、子供が生まれようがお構いなし。節操がない。
かわいい奥さんは泣いて過ごすだけで、嫌になりプチ家出すると、だらしない旦那が追っかけてきて、すぐに仲直りラブラブ状態に。若い時はエネルギーに道溢れているので、それもしょうがないのかな。一人、のらくら5人組から誰にも告げず早朝に列車に乗り故郷を去っていく。それはフェリーニ自身なのかな?
なぜか古さを感じさせず見せていくのはフェリーニの力量か?以外と世界の映画監督や評論家といった専門家に評価が高い映画なのです。ヴェネツィア映画祭で銀獅子賞を受賞、日本では名作「道」のヒットを受けて、それ以前の映画ですが公開されたそうです。