博覧の鬼才!荒俣宏の「妖怪伏魔殿」で異形に出会う

荒俣宏の妖怪伏魔殿( 角川武蔵野ミュージアム )

東所沢に角川武蔵野ミュージアムというのがオープンしています。あの角川書店が運営するもののようです。所沢の郊外に忽然と現れる不思議な建物。そこのオープン企画が「荒俣宏の妖怪伏魔殿」(2021年2月28日で終了)。

博覧強記で知られる天下の荒俣宏氏なので、きっと珍しいものがあるんだろうなと。

実際、切り口としては日本全国各地の妖怪伝説、説話の紹介や東北地方に見られる藁で作られた古くから伝承されたであろう人形道祖神の紹介、各地に残る異形としての妖怪のミイラ、さらには荒俣宏のコレクションとして謎の海の未確認生物?ジェニー・ハニヴァー(実はエイの干物)やツチノコの標本?なども興味深い展示構成になっていました。

八百万の神という言葉がありますが八百万の妖怪の様相。昔はそこかしこに不思議な話や超自然的なものへの畏敬の念があったということです。沢山の伝説があるということは、それだけ豊かな文化を持っていたということです。

また、東北の藁で作られた道祖神=カミサマの祭は豊穣を祈る際、展示映像にもありましたが性的なものを連想させる様式になっており、性の捉え方が昔と現代ではその感性が明らかに違うということが見てとれます。

荒俣宏氏も注目の三田平凡寺というコレクターがいたのは初めて知りました。昭和初期に周縁文化の数々をコレクションした変人?ちょっと未成年にはまずい春画まで、時代はこうしたものまで公の場でも注意を払い展示するようになったんですね。博物館の展示とは違い、別の意味で面白かったです!

Follow me!