フランス聖地巡礼② 聖母マリアが顕現、奇跡のルルドの泉
■世界中から巡礼者が「ルルドの泉」に集まる
2018年6月フランス旅行、数々の奇跡を起こし世界中からの巡礼者が絶えない「ルルドの泉」に入りました。「水」に興味がある人であれば、一度は聞いたことがある奇跡のルルドの泉、そこはカトリックの一大聖地でした。
ルルドの泉に行く前に、事前に私は、「ルルドの奇跡 ー聖母の出現と病気の治癒」(エリザベート・クラヴリ著、創元社)という本を予備知識として読んでいきました。このことは、とてもよかったです。
というのは、このルルドの泉は1858年に、ルルドの地でベルナデッタという少女の前に、18回も聖母マリアが出現し、その時に発見された泉が、人々の病気を治す奇跡の水として、現在のように聖地として発展していく歴史があるからです。私は、奇跡を起こす泉としては知っていましたが、そうした背景はしらないままでしたから。
年間130を超える国から600万人もの人が巡礼に訪れるという大聖地ですから、それを知っているかいないかで、洞窟に泉から湧く水の重要性が、いまいちピンとこなかったかもしれません。
貧しい14歳の少女ベルナデッタの前に「白い服を着たとても美しい少女」が何度も現れ、名前を聞くと「私は無原罪の御宿りです」と答えたことや、周囲が聖母マリアの出現が少女の精神の異常からくるものではないか?という調査が入ったこと。
修道女になったベルナデッタは死後、その遺体が腐らなかったことなど、その背景を知っているか、知らないかで、このルルドの泉の独特な静謐な雰囲気を味わうことができなかったかもしれません。
今、振り返ると多くの巡礼者でごった返すルルドの泉、そこでたくさんの奇跡を起こした聖母マリアの出現による水というのが、神秘的でもあり、すごいことだなと思うのです。
そうした話を現地でルルドをガイドしてくれたシスター・クララさんに詳しく聞くと、より一層理解が深まるのでした。
世界からルルドに巡礼者が集まり、やがて教会が建ち、一大観光地ともなったルルドを体験すると、この土地は聖母マリアによって導かれた場所なんだと感じます。
ルルドの水を汲み、マリアが顕現した場所に手を合わせました。聖母マリアの力、ここまで静謐な場所はなかなかないなと感じました。