2023年12月20日 / 最終更新日 : 2023年12月20日 服部 書物の森 アンドレギュヌスの幻想:澁澤龍彦「夢の宇宙誌」 『夢の宇宙誌』は、60年代の澁澤龍彦の著作の中で代表的な作品と言われているだけあり、おもちゃ箱のような面白さがあります。それこそ、私の目からすると、本自体がひとつのアート作品として存在しているような印象を与えます。私がそ […]
2023年12月18日 / 最終更新日 : 2023年12月18日 服部 映画 澁澤さんの映画論「スクリーンの夢魔」 希代の知識人であった澁澤龍彦。その彼が映画について書いた文章をまとめた本が、『スクリーンの夢魔』。そこに言及されている映画は、当然、執筆した時代背景があり、古い作品が多い。なので読み手側のイマジネーションを掻き立てながら […]
2023年12月17日 / 最終更新日 : 2023年12月17日 服部 書物の森 思いっきり作家の世界で構築されたドラコニアという迷宮 戦後・知の奇才として独特の位置にいる澁澤龍彦の著書『ドラコニア 綺譚集』 、この本のタイトルにある『ドラコニア』とは、“航海者マゼランがパタゴネス(=巨人族)を棲んでいる土地をパタゴニアと称したように、自分で勝手に龍彦の […]
2023年12月15日 / 最終更新日 : 2023年12月15日 服部 書物の森 澁澤龍彦とメタモルフォーシスと創作の秘密 “まだ文学などに血道をあげ出す以前の、ごく幼い少年時代から、私には、超自然のお伽話や夢幻的な物語にいたく心を惹かれる傾向があったが、とりわけメタモルフォーシス(変身)を主題とした物語に対しては、それを読むたびに、一種の生 […]
2023年12月13日 / 最終更新日 : 2023年12月13日 服部 書物の森 澁澤龍彦の指摘は半世紀を過ぎて現実となった 「毒薬の手帖」澁澤龍彦(河出文庫) 澁澤龍彦の手帖3部作のひとつがこの「毒薬の手帖」。その第1番目のエッセイはこんな文章から始まります。 『「毒」という言葉には、あらゆる犯罪者や、ロマンティックな犯罪文学愛好家を強く惹き […]
2023年9月12日 / 最終更新日 : 2023年9月12日 服部 書物の森 東海道四谷怪談;鶴屋南北の仕掛け 日本で一番有名な怪談「東海道四谷怪談」。それは文政8年1825年、江戸中村座で、作者の鶴屋南北の巧妙な演出により上演され、歌舞伎史上最大級の傑作として称されました。この上演では、この四谷怪談は、忠臣蔵のサイドストーリーで […]
2023年9月9日 / 最終更新日 : 2023年9月9日 服部 書物の森 妖怪の不思議な魅力、日本文化と人間の想像力を探れ! 定期的に訪れる妖怪ブーム。妖怪とは一体、なんなんでしょう?妖怪は日本文化や人間の心性に深く関わる存在であり、その定義や歴史や文化については様々な研究がなされてきました。この映像では、妖怪に関する3人の鉄人から、その考察の […]
2023年8月29日 / 最終更新日 : 2023年8月29日 服部 書物の森 欲望の装置としてのブヨブヨした球体 ジョルジュ・バタイユ「眼球譚」 エロスや宗教、死といったもので多くの書物を残し、後世に影響を与えたフランスの思想家ジョルジュ・バタイユの処女作「眼球譚」。まったくもってこの短編小説は、それを読む年齢によっても印象が違うの […]
2023年8月29日 / 最終更新日 : 2023年8月29日 服部 書物の森 エロスは侵犯という観念的暴力によって生じるという論理 『エロティシズム』ジョルジュ・バタイユ(ちくま学芸文庫) ジョルジュ・バタイユの「エロティシズム」、この本は澁澤龍彦の訳で30年以上も前に読んだことがあります。今、このバタイユの「エロティシズム」は私にどう映るのでしょう […]
2023年8月28日 / 最終更新日 : 2023年8月28日 服部 書物の森 すべてを知っていることは、何も知らないことと同じ・・・ 『非-知 閉じざる思考』 ジュルジュ・バタイユ (平凡社ライブラリー) ジョルジュ・バタイユの「非-知 閉じざる思考」は、彼がテーマとした<非-知>について講演であったり草稿であったりをまとめたもの。ただ、この<非-知> […]