デニス・ホッパーの演技が光る「アメリカの友人」

映画「アメリカの友人(1997年)

■製作年:1997年
■監督:ヴィム・ヴェンダース
■出演:デニス・ホッパー、ブルーノ・ガンツ、他

ヴィム・ヴェンダースの初期の映画「まわり道」が、けっこう私としては何度か睡魔におそわれたきつい映画だったので、この「アメリカの友人」はどうなのかな、という不安がありましたが、サスペンス仕立てで物語性があり助かりました(笑)

自身が病気で余命幾ばくかという中でお金を残そうと殺人を犯してしまう額装の職人、駅で射殺しろと命じられるのですが、当然プロではないので、戸惑いとぎこちなさをリアルに描いています。駅のベンチに座っていると、コートから銃口が覗いており、慌てて隠す、そんな演出が当時は新しかったのかもしれません。

同じように列車のなかのトイレでも殺人を犯してしまうことになるのですが、そこもけっしてスマートではない、ドタバタで罪をおかします。人を殺めるのは一筋縄ではいかない大事だ、簡単なことではない、そんなことを演出したかったのだろうか、と想像をしました。

この映画パトリシア・ハイスミスの小説が原作とか。私は読んだことがありませんが、アメリカの友人であるリプリーは、同じく映画化されているアラン・ドロンが主役を務めた「太陽がいっぱい」の主人公の続編らしい。どうしてもデニス・ホッパーとアラン・ドロンが結びつかないのだけど・・・。小説を読んでいないのでわかりません。ただ、そのデニス・ホッパーはとてもいい味を出していました。

 

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