エジプトの神々は巨人に描かれていたのだ、という映画
映画「キング・オブ・エジプト」(2016年)
■製作年:2016年
■監督:アレックス・プロヤス
■出演:ブレントン・スウェイツ、ニコライ・コスター=ワルドウ、コートニー・イートン、他
何度か書いているのですが、私はハリウッドのCGをガンガン多用した映画はどうも馴染みません。しかし、この映画は私がエジプトに行ったことがあることにより、別の意味で興味深いものでした。
映画では豪華絢爛な古代エジプトの世界となっていて、神話に出てくる有名な神々が登場人物です。神々は人間よりも身長が高く、その姿は変化します。つまり、人間ではない何者かとなる訳だけど、人間から見てより超越した状態でありに、この高次の存在は人間からすれば神と見るしかないということになります。この映画の解釈では、人間以外の別物の存在が支配をしていたということ。
そのエジプトの神々は死の入口までは管理し得ても宇宙そのものは管理し得ていない。地上の主導権を得るために戦をしている。この映画における神々もまた、大宇宙の法則に身をゆだねないといけない一員なのだ。
ところで、神々は人間よりも大きな体で描かれていたのですが、エジプトの巨大なエジプトの神殿を見ると実際に人よりも大きな何者かが支配をしていたのだろうか?世界にある巨人伝説は実は本当なのでは?なと思いを巡らせるのです。
この「キング・オブ・エジプト」に出てくる神々はオシリス神話をベースにして、ホルス神、ハトホル神、セト神、トト神、ラー神がメインの話である。エジプトで栄えた超古代の宗教は、後のキリスト教に影響を与え、オシリスーイシスーホルスの三位一体は、父ー子ー聖霊というキリスト教の三位一体のベースになっていること。
あるいは、オシリスがセトに殺害されバラバラにされ、妻のイシスがそれをかき集めてくっつけて再生、ただし、男根見つからずそれなしで、イシスがホルスを産んだのはマリアの処女懐胎の話の原型になっていること。
しかし、ハリウッドはユダヤ資本が牛耳っているので、そうした話は描かれていないということが、公開された当時のパンフレットにエジプト学者の吉村作治先生が書いており(公開時、映画館で見たので)、成る程、いろいろなところにいろいろな仕掛けありと思うのでありました。
まあ、それはそれとしてほぼ全編CGで作られた映画と言っていいこの映画はジェットコースター映画であり、SF映画とも言っていいだろう。もし、この創造力で作られた古代エジプトを描いた映画の1/3でもあたっているとしたら?それは過去に凄い時代があったということ。
謎、謎、謎、問いかけが一杯詰まっているエジプト。この私でも実はUFOを見ることができたエジプト。エジプトはそんな創造力を掻き立てる唯一無二の場所であることは間違いないのです。