イスラエル聖地巡礼⑤ 聖地の中の聖地、エルサレム!
イエスが生まれたベツレヘム・聖誕生教会
2018年12月イスラエル聖地巡礼5日目、世界的に見ても最も注視すべき年のひとつエルサレムに入りました。この日は、翌年にイスラエル建国70周年記念イベントを計画しており、それを開催するホテルであるウォルドルフ・アストリア・エルサレムへ下見と打ち合わせに行きました。このホテルはエルサレムで最も最高級クラス、様々な部分が素晴らしかったです。
そして午後は、パレスチナ自治区にあるイエス・キリストが生まれた場所というベツレヘムへ。エルサレムとパレスチナの境には大きな壁があります。パレスチナ自治区ではユダヤ人が運転できないので、検問でパレスチナ人のドライバーとガイドに交代し、聖誕生教会へ向かいました。
そのパレスチナ自治区、危険な感じはありません。むしろ安全な印象でした。クリスマスを祝い陽気な感じです。危険な場所はガザ地区であり、ベツレヘムはイエスが生まれた場所なので、世界中から観光客が集まってくるからと考えられます。ペレスチナ人にとって観光客は、生活の糧を稼ぐ手段なのです。危険であれば観光客は訪れません。それでも、この時はトランプ大統領の大使館のエルサレム移転発言で観光客は少ない状態でした。その聖誕生教会は、さすがに世界中から訪れていて、とても厳かな印象を受けましたし、イエス・キリストが生まれた聖なる場所ということで、独特な雰囲気があります。
西壁、岩のドーム、聖墳墓教会の混沌
そして、いよいよエルサレム旧市街の西壁(=嘆きの壁)へ。一度はこの現場に行ってみたいと思っていましたが、願いが実現しました。この地域には銃を持った兵士も多くいます。イスラエルは世界で唯一、男女徴兵制があり女性兵士の姿も見ることができます。ある意味で物々しい。ユダヤ教徒にとって重要な場所の西壁、私もこの壁に願いを込めることができましたが、とにかく敬虔なユダヤ教徒が熱心に祈っており、ユダヤ教徒のひたむきさを感じました。
目と鼻の先にある問題の多い聖地、ユダヤ教徒が祈る嘆きの壁とイスラム教徒の聖地の岩のドームを見ながら、これまで日本に住んでいて感じたことがないような、言葉には表し得ない感覚を抱きながら、キリスト教の聖地の聖墳墓教会へと行きました。ここはキリストが十字架に磔にされ絶命した場所です。中に入ると信徒が一杯いて儀式もやっていました、ここもやはり、人々が並々ならぬ想いで祈りを捧げる場所でありました。
エルサレムはユダヤ教、キリスト教、イスラム教の重要な聖なる場所が集約されている、まさに、世界中の人の想いが集まり祈りを捧げているアクティブな聖地なのでした。そこは、場の力とともに、人々の祈りによってつくられている空間で、圧倒的な存在感を感じずにはいられませんでした。
日本はイスラエルに学ぶべきところ多し
いろいろな発見があったイスラエル、出発前はトランプ大統領の発言でパレスチナ人のデモ映像が連日流れており、心配な思いで向かったのですが、来てみると、全くイメージとは違い安全そのもの。イスラエルに来ることができてほんとによかったと思いました。なぜならイスラエルを通して、様々なことを考えさせられました。
イスラエルという国は、日本が学ぶべきところが多々あるのではないか?と、日本という国について、そのありかたについていろいろ考えさせられたのです。周りが敵国に囲まれており、常に緊張を持って生活していること。生きていくために砂漠を農地化し食料自給率は99%、さらに完全無農薬。知的ビジネスにより技術大国で起業していく若者も多いイスラエル、そして宗教という存在を身近に感じる場。いろいろな意味で日本とは対比的であり、さらには、写し鏡のように、感じさせてくれるのです。このような国はめったにないと思います。
多面的なイスラエル、とても気に入りました!日本はイスラエルに学ぶべきところが多いと思います。