イスラエル聖地巡礼Ⅱ-⑧ イスラエルでカバラの話を聞く!

イスラエル聖地巡礼、2018年5月。「ユダヤ人大富豪の教え」がベストセラーの本田健さんとビックヒット曲「異邦人」の久米小百合(久保田早紀)さんと行くイスラエル。8日目。

今日のイスラエルはツファット(サフェド)カバラ・センターに行きました。サフェドはその昔、ユダヤ神秘思想カバラが栄えた場所。カバラとはユダヤ教の密教であり長く口伝で伝わったもので、その過程において占星術、タロットカード、数秘術、オーラソーマなどに影響を与えてきました。今流行のスピリチュアルの源流をたどればカバラに突き当たることが多いといえるでしょう。

そのカバラが栄えた聖地に、まさかこのイスラエル・ツアーでここに行けるなんて、実際にいけることになり私はとても感動しました。ど真ん中の場所にあたるわけですから。当日はユダヤ人にとって特別なお祭りの日、シャブオットに当たる日であったにも関わらず、カバラ・センターのラビ・ローム氏は温かく私たちを迎えてくれたのでした。

カバラはユダヤ人の中でも知る人が少ない秘教であり、密教ということなのですが、ユダヤ教徒でもない日本人の中には、カバラの教えに救われ、感銘を受け、その研究や広める活動を続けている方が何人もおられます。そのひとつには、数秘術、タロット、占星術、錬金術、オーラソーマなどあらゆるスピリチュアルの源流にカバラがあるということも要因なのかもしれません。

このカバラを象徴的に表しているのがセフィロトと呼ばれている「生命の樹」。「生命の樹」は、旧約聖書の創世記に出てきます。エデンの園で、アダムとイブがその果実を食べてしまい、楽園を追放されることになったのは「知恵の樹」。神様は、アダムとイブがもう一本の方の「生命の樹」の実を食べてしまっては 大変だと、食べる前に彼らをエデンの園から追放します。「生命の樹」の実を食べてしまうと、神と等しい命を得てしまうから、と聖書では説明されています。人間に対して神様は、現世での修行をしてきなさいと送り出したのかもしれませんね。

「生命の樹」にはセフィラーというそれぞれ役割の違う球があり、神のエネルギー、光が流れ込み、全体で一体になっています。その神秘的な構造には、私が思うに、エゴから神(=悟り)に至るまでの10段階を全て経験するようにというメッセージが込められているようにも感じられます。ユダヤ人は、「知恵の樹」の実から得た恩恵を存分に受け、経済的には大成功を収めました。一方で、その抜きん出た才能のためか、迫害も受け続けました。訪問時、本田健さんの質問に答える形でローム氏は、ユダヤ人は全てを受け入れ、耐えて祈っている。どうぞあなた方もユダヤ人のために祈ってください、と言いました。

私たち日本人は、迫害された歴史を持ちません。そのため、国家や民族の有り難みに鈍感です。しかしよくよく考えれば、世界最古の国家として現在まで脈々と続く天皇制のもと、八百万の神を崇める神道と、仏教との一体化を2,000年以上も昔から実現しています。また当初の弾圧を乗り越えてキリスト教も受け入れ、近年ではイスラム教の方々をゆるやかに受け入れています。ローム氏のお話の中で、『神は全ての存在の中に在る』というカバラ思想の原点が語られましたが、それこそは、大和民族に古くから根付いている思想であろうと感じたのでした。そして、その思想を図形で表しているのが、「生命の樹」なのではないかと。さらに、詳しく述べませんが、カバラと神道との関連性について知られざる関係として語られることも見逃せません。

一方で、ユダヤ人の中にカバラの思想が、未だにほとんど浸透していないという、驚くべき現実を考えずにいられません。カバラの教えに最も共鳴するのは日本人である、と旅の団長を務めた舩井勝仁社長はバスの中で話していました。日本人とユダヤ人、一見真逆のようにも見える民族間を繋ぐ鍵となるのが、他でもない「カバラ」であり、「生命の樹」なのではないかと、深く感じることができたことは、今回の旅において、私にとっての大きな収穫の一つでありました。

そして、夕方から今回のゲストである久米小百合(久保田早紀)さんのミニ・コンサートと本田健さんのミニ・セミナーです。久米さんはガリラヤ湖湖畔のホテルでご自身の大ヒット曲「異邦人」を歌ってくれました。この「異邦人」私は忘れることがないでしょう。そして、本田健さんのミニセミナー、素晴らしい内容でした。この話がきっかけで自分自身の在り方に変化をさせた方も多かったと思います。それだけ濃い内容でした。イスラエルの旅は、内面的にも訴えかけてくるものが多々ありました。

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