迷い道、まわり道、ブラブラ。ヴェンダース初期映画作品。

映画「まわり道」（1977年）

■製作年：1977年
■監督：ヴィム・ヴェンダース
■出演者：リュディガー・フォグラー、ハンナ・シグラ、ナスターシャ・キンスキー、他

名匠ヴィム・ヴェンダース監督の映画「まわり道」を見ましたが、まるで睡魔を誘うかのような展開で、正直かなりきつかったです。同じ「パリ、テキサス」がマイ・ベストムビーの一本に入れたいくらいよかったので、このギャップは？と言いたくなるくらい(笑)

小説家志望の若者が母親から旅に出たら、お金は用意するからと。そこで旅に出て男や女と出会い、なんとなく彷徨する話、途中、画面を見ながら何度もとりとめのない展開に睡魔に襲われました。

自分探しの旅なんだろうけど、そうしたものが見えてこない。そして最後に、主人公は、まわり道をしてしまう自分というのがいると独白して終わる。えっ？と正直思いました。人生における道草は、劇的なものが待ち受けているわけでもなく、時間のみが過ぎていくという感じなんだけど、そんなことを連想させる映画でした。

私の感覚では残念な映画でしたが、女優ハンナ・シグラとナスターシャ・キンスキーが出ていたのは救いでした。二人とも存在だけで魅せてくれました。