仏教が古代エジプトに来ていた?

2023年、エジプトの遺跡で仏像が発見されていたということを遅まきながら知りました。これはとても興味深いなと思いました。

発見されたのはエジプトのべレニケ。このベレニケは、当時のインドの硬貨なども発見されており、ローマ時代のエジプトとインドは商業的な交流があったとされているようです。そのベレニケで、アメリカとポーランドの考古学チームが、イシス神殿で紀元2世紀ころと推定される仏像を発見したというのです。

発見された仏像は71センチの高さで、頭に光輪と膨らんだ 肉髻(にくけい)、どうみてもブッダの姿。興味深いのは、宗教的意味合いを持つ仏像が、同じく宗教的意味合いがあるイシス神殿で見つかったということ。さらに仏像に使われている石を調べると、トルコのイスタンブール近くで採れるものであったということで、宗教的な像を掘ることができる職人がその地域にいたのではないか?と推測されること。となれば仏教的なすそ野も広がっていたいたのでは?と想像を広げることもできます。

発見されたイシス神殿のイシスは、殺されてバラバラになったオシリスと交わり、ホルスを懐妊したある意味で処女神であり、またホルスを抱く造形はキリスト教の聖母マリア像に影響を与えたと言われています。その神殿で仏像が発見されたということ。

ブッダは死後の世界について語っていないとされますが、現在の大乗仏教をみていると、西方浄土や地獄など死後の世界について語っています。死後の世界を強烈に意識していたのが、ミイラを見るまでもなく、再生復活を願った古代エジプト。

また、それ以前のバーミヤンにおける仏教には、太陽信仰の影響がみられるといいます。エジプトもラー神(もしくはアメン・ラー神)による太陽信仰があったので、なんとなく、いろいろな繋がりを漠然と感じなくもないです。

私は、専門家ではないのでそれ以上のことは、わかりませんが、人間の根本の心のありようは、時代や地域、文化のまといなど脱ぎ去れば、あまり変わらないようにも思います。

Follow me!