脳は大切だから、「すごい脳の使い方」まとめてみた

私は、還暦も過ぎてしまい、体に関していろいろなことが気になるようになりました。その中で、脳の働きも気になる要素のひとつ。そこで、本も大変売れているという脳内科医の加藤俊徳先生が書いた「一生頭がよくなり続ける すごい脳の使い方」とその続編の「一生頭がよくなり続ける もっとすごい脳の使い方」の2冊の本を読み、そのエッセンスをまとめてみました。

脳は人間の身体の中で最も重要な器官の一つであり、私たちの行動、思考、感情を支配しているのは誰でも認めるところだと思います。この脳ですが、実は非常に柔軟で、私たちの生活習慣や行動に応じて変化する驚くべき能力を持っている。そのため、脳の特性や働きを正しく理解し、適切に活用することで、私たちは日々の生活で脳のパフォーマンスを最大限に引き出すことが可能なのだと。

まず、脳の性格を理解することが重要。脳は「やればできる子」であり、努力すれば必ず成果を上げる性質を持っています。また、褒められると成長しやすく、締め切りや報酬があるとやる気が湧いてきます。ただし、飽きやすい面もあるため、短期間で結果を出せるような目標設定や、こまめな休憩を取り入れることが効果的。脳はまた「正直者」であり、誤った情報には敏感に反応し、正しい情報を積極的に取り込もうとします。

脳の構造は、左右の脳にそれぞれ60の「脳番地」が存在し、合計120の脳番地で成り立っています。加藤先生はその中で8つの脳番地が、1.思考系脳番地  2.理解系脳番地  3.記憶系脳番地  4.感情系脳番地  5.伝達系脳番地  6.運動系脳番地  7.視覚系脳番地  8.聴覚系脳番地が重要としています。その中でも、特に重要なのが「思考系」「理解系」「記憶系」の脳番地です。これらは、私たちが新しい情報を理解し、それを記憶に定着させ、思考を深めるために不可欠な役割を果たしています。たとえば、何かを覚える際には、理解しようと頭を働かせることで記憶力が高まります。理解系の脳番地を活性化させ、過去に蓄えた情報を引き出して新しい情報と結びつけることで、深い理解と記憶の定着が可能になるのです。

しかし、脳は放っておくと効率的に働かなくなるため、常に新しい情報や刺激を与えることが重要です。脳は情報が大好物で、学びや経験を通じて成長します。新しいことを学ぶたびに、脳の神経ネットワークが発達し、枝ぶり(神経のつながり)が良くなります。このネットワークの発達こそが、脳力を上げる鍵であり、結果として思考や記憶の能力が向上します。

重要なのは、一度に多くの情報を詰め込むのではなく、適度に復習を行うこと。例えば、最初の1時間で学んだことの56%を忘れてしまい、1日後には74%を忘れるため、こまめな復習が記憶の定着には不可欠で3回は復習したい。72時間=3日以内に復習を2回すること。24時間経つと7割以上忘れてしまうので、24時間以内に1度の復習をする。3度目のタイミングは168時間=7日以内に復習をする。

脳を活性化させるもう一つの重要な要素は運動。脳番地の中でも「運動系脳番地」は特に重要で、脳活性化のトリガーとして機能します。運動を取り入れることで、脳全体が活性化し、他の脳番地の働きも向上するのです。脳の老化物質であるアミロイドβやタウタンパク質の蓄積を防ぎ、認知症の予防にも効果が期待できます。運動系脳番地は脳全体のトリガーとして働き、脳の他の部分を活性化するため、例えば、日常的にウォーキングを行うことなど、運動を軽視せずに取り入れることが重要。

さらに、脳は休息も必要とします。集中力を長く保つためには、1テーマ、20分程度の勉強を行った後に、5分程度の休憩を挟む「小刻み学習」が効果的です。これは、脳が疲れる前にリセットする機会を与え、効率的に働き続けることを助けます。そのための脳のスイッチをオン・オフできる呼吸法が紹介されています。まず、ゆっくりと深呼吸。脳内の酸素交換は、約10秒に1回、呼吸のペースで行われので、鼻から5秒かけて息を吸い、口から10秒かけて息を吐く、この15秒呼吸を、朝、昼、夜に3~5分間続けることを推奨しています。

また、脳のオフをしっかりと行うためには、睡眠が欠かない。特に、睡眠の質は思考系の脳番地のパフォーマンスに大きく影響、睡眠不足は脳の働きを低下させ、集中力や記憶力に悪影響を及ぼすため、質の良い睡眠を心がけることが大切です。

脳は常に変化し、私たちの生活や行動に応じて適応します。たとえ年齢を重ねても、脳は学び続けることで成長し、自己の限界を超える力を持っています。異なる刺激を与えたり、普段使わない脳番地を意識的に働かせることで、脳全体のバランスが保たれ、より効果的なパフォーマンスが引き出されます。例えば、利き手とは反対の手を使って作業をすることで、普段あまり使わない脳の部分を刺激し、脳の交流を活発化させることができます。

総じて、脳は私たちの行動や習慣次第でどんどん変化していくようです。適切な学習法、運動、休息を組み合わせて、脳を鍛えることで、年齢に関係なく脳のパフォーマンスを引き上げ、生活の質を向上させることが可能です。脳は常に進化し続ける器官であり、その可能性を最大限に引き出すためには、日常的な意識的な行動が鍵となります。

運動が大切なこと、1テーマ20分程度の集中学習、適度な休憩、勉強しても忘れてしまうため、復習が大切、そして睡眠の質をあげること。ある意味、基本のような気もしますが、この本を読んで、運動が大切だとあらためて感じ、水泳を始めました。3日坊主にならないようにしないとね。

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