「エイリアン:ロムルス」は原点回帰

映画「エイリアン:ロムルス」(2024年)

■製作年:2024年
■監督:フェデ・アルバレス
■出演:ケイリースピーニー、デヴィッド・ジョンソン、アーチ・ルノー、イザベラ・メルセド、他

現在、公開中の「エイリアン:ロムルス」を見てきた。1979年に製作された「エイリアン」は、40年以上もその影響が及ぶ作品として、映画史に燦然と輝いている。地球外生命体の代名詞ともなったエイリアンの呼称、H・G・ギガ―が生み出した造詣は、いまだ古びず他の追随を許さない。

初めての公開以来、次々と関連作品が生まれ、初回のリドリー・スコットはじめ、ジェームス・キャメロン、デヴィド・フィンチャー、ジャン=ピエール・ジュネなど名だたる映画監督が作品かしている。このエイリアンは、リドリー・スコットが、その起源などを描き古代異星人が、人間を創造し、さらにその人間たちを滅ぼすためにその原型を作り出したという前日譚も作っている。壮大なストーリーなのだ。

今回公開された「エイリアン:ロムルス」は、初回の「エイリアン」と「エイリアン2」の間の時代となる作品。CG全盛の時代にも関わらず、この作品は、当時、VFXと呼ばれた実写による撮影も多用しているそうだ。だからか、映像を見ていてCGの映像という感覚をあまり感じさせないものだった。

また、ストーリも、密室の閉塞した宇宙船内、未知の生物との出会い、人間に寄生し人間の体を破って変態した姿を現す、その怪物は骨、臓器、性器、粘膜を連想させグロテスクな嫌悪感を与える、怪物の血液は強烈な酸性で宇宙船の壁を溶かしてしまう。襲われた人間は無残な死とげ、逃げ場のない絶体絶命の状況に置かれる、サスペンス、ホラー、パニック、SF、アクションと、およそ映画のエンタメ要素が、もれなく網羅されている。今回の映画はそのエイリアンが登場したときの、インパクトに回帰しているように感じました。

私の世代にとっては、圧倒的な存在感があり、無条件に支持してしまうエイリアンですが、登場してきたインパクトを知らない今の若者にとってどう映っているんでしょうか?私が見た映画館では若者の姿が少なかった気がしないでもなかったので

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