魔力が宿るとされる古代北欧の「ルーン文字」

「ルーン文字 古代ヨーロッパの魔術文字」ポール・ジョンソン著を読む

「ルーン文字は実用的な目的で、あるいは呪術を目的として、数多くの遺物に刻まれた。そして暗号、謎かけ、詩などのかたちで、神託をたまわる道具、呪術的なシンボル、暦として使われてきた。」とこの本で書かれています。

魔術文字ともいわれるルーン文字は、北欧ゲルマン民族と深い関係があるようで、私は詳しく神話自体をしりませんが、調べると北欧神話において、三層に分かれている宇宙樹ユグドラシルの天上に住む最高神オーディンが、死者の知恵を授かるためにユグドラシルの樹に自らを9日9夜吊す荒行の末、ルーン文字を発見したということです。それの発見によりオーディーンは雄弁と言葉、知恵の神になったといいます。

ルーン文字は神話学的にオーディンに関係が深く、曜日の名にもなっているそうだ。オーディン(Woden)⇒水曜日(Wedesday)。古代ローマでは、水曜日は水星の神メルクリウスの日とされ、オーディンと同一視されゲルマン系諸国ではオーディンの日とされたそうです。(知りませんでした)

また、北欧神話の宇宙観は3×3の9つの世界が宇宙樹ユグドラシルにあり、人間もその世界の一つに住んでいる。ルーン占いでは過去・現在・未来を表す「運命の三姉妹」の力を呼び覚ますと信じられており、「3」という数字が呪術的な力を持っているとされています。

ゲルマン民族の大移動によりヨーロッパ各地にもルーン文字は広まりましたが、同時にキリスト教も広まり、やがて廃れていきますが、ヘブライ語と同じく文字そのものに魔力が宿っている信じられています。

いろいろ世界にはあって面白いのです。以上、本書からの学びでした。

ルーン文字:古代ヨーロッパの魔術文字 (アルケミスト双書)

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