五重の塔の内部の曼荼羅が素晴らしかった

東寺(京都)

京都のシンボリックなもののひとつとして高さ54.8メートルもの五重塔。私はチベット&ネパールで密教にたっぷり触れたので、空海が作ったという立体曼荼羅を見に行こうと東寺へ。この立体曼荼羅は2019年に上野の東京国立博物館でも大規模な展覧会が開かれたことが記憶に新しいです。

まさに、圧倒的な仏像群の曼荼羅に息を飲んだのですが、それよりも私は五重の塔の内部が公開されていて、そちらにも空海の真言密教の世界があり、痺れたのです。

大日如来が仏像ではなく天地を貫く心柱として、その四方に四体の如来が配置されている曼荼羅構造となっていました。五大元素を象徴した五重の塔は、世界樹として存在しているように思いました。

この東寺はもとは平安京の鎮護のために都の正門とされる羅城門の東西に建立されたもの。796年に時の嵯峨天皇が東寺を空海に与え、以後、真言密教の根本道場となったといいます。

ところで、空海が日本に持ちかえったのは中期密教、チベットは後期密教が栄えました。東寺とチベットのお寺を比較すると、やはり違います。それは中期、後期という時期の違いもありますが、それに以上に、やっぱり、風土の違いの方が大きいようにも感じました。

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