「アメリ」、20年前の独創的な感覚の映画

映画「アメリ」(2001年)

■製作年:2001年
■監督:ジャン=ピエール・ジュネ
■出演:オドレイ・トトゥ、マチュー・カソビッツ、リュフュ、他

公開当時、本国のフランスや日本でも大ヒット作となった映画「アメリ」。実に不思議な感覚の映画でした。全体として絵が美しく独特な感性の演出というかテイストは、その後の映像を作る人たちにも多大な影響を与えたんだろうな・・・と想像もします。

「アメリ」のえっ?と思わせるような演出は、似たような感覚の映像を今日のTVドラマにも見かけるような気がするからです。もし映画の文法、文体というのがあるとしたら、「アメリ」はその独創性ゆえに、SNSで絵文字を生み出したように、あらたな表現を作った映画なのでは?と見て思いました。

この主人公であるアメリは、臆病ゆえ引きこもっていたのを一歩も二歩も踏みだす話となっています。それをラブストーリーにかけていることにより、見ている人は共感を得たのかなと思ったりするのですが、歴史に翻弄される女性「風と共に去りぬ」のスカーレットと比べると、全く違うな~と。時代が違うので、置かれた状況も違うわけで、ある意味、アメリは現代的な感性の映画ともいえます。とはいいながらこの映画、今から20年以上前の作品。その感性の新しさに驚かされます。

ジャン=ピエール・ジュネの才能がきらめいている映画。この間みた「ディーバ」「ベティ・ブルー」のジャン=ジャック・ベネックスにしろフランス映画は時々、思いもよらぬ映画を作るなと思います。

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