映画「ディーバ」は、時代を超えて感性の新しさを感じる

映画「ディーバ」(1981年)

■製作年:1981年
■監督:ジャン=ジャック・ベネックス
■出演:フレデリック・アンドレイ、ウィルヘルメニア・フェルナンデス、チュイ・アン・リュー、他

ジャン・ジャック・ベネックスの映画「ディーバ」、今年リバイバル上映された。80年代のフランスを代表するこの映画、実に新鮮なイメージでした。これは想像するしかないのですが、当時の映像作家にとても大きなインパクトを与えたんじゃないかなと。

物語の展開も斬新なのですが、映像に映る各々の背景もとてもユニークで、リアルタイムで見た映像作家は、こんな方法があったのか、と頭を打ちのめされたんじゃないかと想像したのです。

ところで、映画は飽きることなく見ることができるのですが、思い出そうとしてもストーリーを思い出せない、実に不思議な感覚に陥ったのです。斬新なイメージとこれは傑作だという印象が残るのみ。なので映画館で見た後、もう一度DVDで観てしまったのです。こうした経験はめったにないです。

そうすると実に巧みでフランス映画らしい詩的な要素に満ちていました。映画「ディーバ」、その作品の名前は聞いたことがあったのですが、できればリアルタイムで観たかった。リアルで観たらどんなにインパクトを受けただろうか、と思う。

というのは、40年前の映画なので古さは否めないけど、時代性を超える感性の新しさを感じたから。映画って、あ~面白かったという時間潰しだけでは、つまらない。観た後の余韻に引きづられ頭から離れない、無意識領域にまで映画が侵食してきている。そんな体験をしたいなと思うんですよね。

この「ディーバ」はそうした映画になったに違いない。そう感じたのでした。

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