「ベティ・ブルー」この強烈な恋愛映画、忘れ得ぬ1本に

映画「ベティ・ブルー」(1991年)

■製作年:1991年
■監督:ジャン=ジャック・ベネックス
■出演:ジャン=ユーグ・アングラード、ベアトリス・ダル、他

映画「ベティ・ブルー」は、かなりインパクトのある映画。冒頭からいきなり生々しいセックスの場面で、その後ベティとゾルグの愛の物語と展開するわけですが、ベティがヒステリーを起こしたときの行為が半端ないのです。こんなことあるのか?と言いたくなるようなベティの激情からくる行為が凄まじい。

怒って部屋にある荷物をことあるごとく窓から放り投げてしまう。挙げ句に家に火をつけてしまう。雇用主の車にペンキをぶちまけたり、レストランでは気にくわない客の腕にホークを刺したり。どれもこれも異常と言える。

こりゃ精神病んでいるよ。僕にはとてもじゃないけど相手にできない。ベディを愛し続けたゾルグが優しい・・・。

でもこの映画、何が要因なのかよくわからないけど、すごく魅力的なんですよね。物語らしい展開もなくエピソードの羅列という印象もあるけど、その一つ一つが素敵に描かれているからか、飽きるどころかグイグイ惹き付けられてしまいます。

感性が素晴らしい。まるで文学作品のような感じ。起承転結を一切忘れさせる、すべてが詩的であった。

ジャン・ジャック・ベネックスといえばこの「ベティ・ブルー」と「ディーバ」が有名だけれども、この2本の映画をこれまで、見逃していたのは、すごく損な気がしました。

賛否、好き嫌いが分かれそうな映画ですが、私にはベストムービーに感じました。男女を描いた映画として映画史に残る名作だと思いました。ハチャメチャな様子なので最後はどうなるのかなと思っていたら、そうくるかという終わりかた。これにはグッと来た。

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