70歳の壁を元気に乗り越えていくためには?

「70歳の正解」和田秀樹(幻冬舎新書)

人生100年時代と言われて久しいです。私も61歳となり還暦を過ぎてしまいました。著者の和田秀樹さんについて、私も若いことろに自己啓発的な本を出されたのを読んだ記憶があります。最近は老いに関する本が多いようで「80歳の壁」という本が売れているようですね。私は61歳なので目下の目標は元気に70歳を迎えることかなと。

ここで和田氏が指摘していることでなるほどなと、思ったことは、どんなに仲が良い夫婦でも妻の自由な時間を確保することが大切であるということ。つまりリタイアすると、夫は家にいる時間が長くなり、それまで妻に自由な時間があったのが奪われてしまいストレスに感じるというのです。夫婦で三度食事をする妻のストレスたるや・・・。そんなことが書かれていました。

そこでそのことを私の妻に聞いてみました。そう思うと。実際、妻の友人の高齢な夫がリタイアし家にいることが多くなり、まさに三度の食事をとっているそうなんですが、自由がないという愚痴がしょっちゅう出るというのです。抑うつ傾向の初老の女性にみられる「夫源病」。

夫のリタイアは、夫にとっては<自由な時間の始まり>ですが、妻にとっては<自由な時間の終わり>を意味するということ。妻にとっては自由を奪う鎖でしかないということ。

老後円満な夫婦生活を営むためには、妻の自由な時間を確保し、程よい距離を保つのがいいと和田氏は書いています。どうしてもこれまで一生懸命働いてきたからと自分に目が向きがちなのですが、これは心得ておいた方がいいなと思いました。これは本を読んだことによる学びのひとつですね。

それともう一つ、和田氏は老後、リタイア後、趣味や遊びだけでは早晩あきることが目に見えているので、できるかぎり仕事を続けたほうがいいと。リタイア後にまっている長い時間は、趣味や遊びだけでは飽きてしまう。

イギリスの経済誌の調査結果で人の幸福度に最大のダメージをあたえるのは失業だという結果が出たこと。離婚や配偶者の死よりも、仕事を失うことの方が幸福度を大きく下げてしまうというのです。「牛乳は毎日飲むよりも、毎日配達せよ」ということわざがあるように働いた方がいいんだと。確かに、上記のように夫婦間のほどよい距離を保つには、夫は仕事をしたほうがいいのだろうなと。そのためには健康な体でいることが大切だなとつくづく思うのでした。

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