弥勒菩薩の源流はミトラ神だった・・・

弥勒菩薩は、釈迦の入滅後、56億7千万年後の未来に、この世界に、弥勒如来となって説法を行い、すべての衆生を救済するとされる仏で、仏教の宇宙観にある天上界の一つ、兜率天にいて下界に下ると言われています。

この弥勒菩薩の起源が、ミトラ神であるという説があるのは、ご存じでしょうか?私は

静岡文化芸術大学の宗教学者・青木健(たけし)教授のセミナーを受けて、そのことを知りました。

ミトラ教と言えば、古代ローマで隆盛したことが知られています。太陽を崇拝し、その太陽が一番弱くなる冬至の日に、太陽を復活させるため、牡牛を屠る儀式やったと言われ、地下の洞窟で密儀をやる密儀宗教として知られています。このミトラ教は軍事的性格が強くローマ帝国に広がりました。この太陽神としての性格は、二次的、三次的であり、付加された性格と言います。

それ以前、ミトラ神は、イラン系民族の間でかなり広く信仰されたのだそうだ。ミトラとは、古代インド・イラン語で、ミ、トラとなり、契約を結ぶ、友情を取り結ぶというような意味合いがあるそうで、世界最古の宗教とも言われているゾロアスター教のアフラ・マスダ―と並ぶくらいの影響力があったとか。このミトラ神は、中央アジアで強力であったため、仏教と混ざり、ブッダの一人である弥勒菩薩となったというのです。

実際、三井記念美術館で解されていた「文明の十字路・バーミヤン大仏の太陽神と弥勒信仰」展を、観たのですが、中央アジアの文化的交差点で共鳴があったのだろうか、その萌芽がそこに見ることができたように思えました

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