クーの衝撃!「不思議惑星キン・ザ・ザ」がスゲー

映画「不思議惑星キン・ザ・ザ」(1986年)

■製作年:1986年
■監督:ゲオルギー・ダネリヤ
■出演:スタニスラフ・リュブシン、レヴァン・ガブリアゼ、エフゲニー・レオーノフ、他

「クー」

この不思議な言葉を交わす映画「不思議惑星キン・ザ・ザ」。ウクライナでNEWSを騒がしているロシア。そのロシアとなる前の1986年、当時のソビエト連邦で作られた伝説的な映画、その名前だけは聞いたことがありましたが、実際に見てみるとあまりにも面白く、あまりにもぶっ飛んでいて、あまりにも理不尽で、コメディと呼ぶにはどうなんだろう?と言いたくなるような深さも持っていた、驚きの映画でした。

ここに登場する人間と似姿は変わらない宇宙人?は、テレパシーを使うことができるので、話し言葉は「キュー」「クー」のみ。「キュー」は罵倒語、「クー」がそれ以外。なので、映画では「クー」ということば飛び交うが、それがとても面白い。そして高い知能を持つ彼らは、地球人の言語を理解しすぐにロシア語で会話するのである。

人間より進んだ能力を持ちながら彼らの衣類は、地球の感覚でみたらヨレヨレのボロ着をまとっている。その技術は惑星間を瞬間に移動できるくらいの高いものの、宇宙船をはじめ彼らの道具類は、古臭くとても陳腐。彼らの住居らしきものも砂漠の中の掘っ建て小屋のような・・・

地球の感覚では、文明が発達すると環境を整備し、自然は破壊され管理しようとし、道具類は複雑になるも洗練されてスマートになっていくという、その感性をまるで逆にいくような視点で構成された他の星。人間を含む生命体を瞬時に遥かに遠い惑星に移動させる技術は、相当な高度の文明を持っていないとできないと思うわけですが、その技術を操る彼らは実に粗末で、かつ、雑(大雑把)。すべての価値観が転倒しているのがこの「不思議惑星キン・ザ・ザ」なのです。

そして、不思議な世界観の中に登場するキャラクターが、なんともユニーク。この惑星では「マッチ」が超貴重品であり、それを手にするだけで一財産が築くことができる。それを欲しいがために、キン・ザ・ザの住人は、惑星のルールに従順も、強欲になり、わがままになり、身勝手な行動をとる。しかしこちらサイドで見ると、理不尽も彼らにとっては当たり前。実に憎めないキャラクターとして描かれているのです。

まるで「不思議の国のアリス」を想起させるような、超ハチャメチャでヘンテコリンな世界。時空をワープし過去へも移動していくこの映画は、まじめに時空の移動を描いた映画「インターステラー」をギャクで飛び越えてしまっています。

私は、この映画を見て、私たちは通常、眠ると夢を見るわけですが、その夢は過去の場面がでてきたり空間も自在に移動している現実則が働かない不思議世界であること。「不思議惑星キン・ザ・ザ」は、覚醒と夢の関係性に似ているなと思ったのでした。私たちは夢の中でキン・ザ・ザへと移動しているのかもしれない。

「不思議惑星キン・ザ・ザ」の面白さは、衝撃的でした。私のベスト映画の10本に入れたくなる作品となりました。

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