「花束はきらい。白い椿が一輪あればいい」byシャネル、花の名言を集めた本
「偉人の花ことば」杉原梨江子(説話社)
杉原梨江子さんという作家の方がいます。原爆や戦争、震災を生きのびた木々を訪ね、当時の記憶がある人達から話を聞き取り、後世に伝える活動をされている方です。杉原さんのキーワードは、<木>であり、<植物>であるように思います。なぜなら杉原さんの著作の多くは、花や木に纏わる神話や伝説を紹介したものが多いからです。
51コラボでは、ケルトについてオンライン講座を開設していますが、このケルトも木や森が重要なファクターであり、杉原さんはケルトと樹に纏わる本を出されています。
今回、出版された「偉人の花ことば」(説話社)は、98人の様々な古今東西様々なジャンルの方々の、花に関する名言が収められています。98人の花言葉って簡単には集められないと思うのです。ただ、言葉を集めただけではなく、その解説まであるのですから。
たとえば、私たち日本人が大好きなサクラの項目をみてみると、松下幸之助(実業家)、東松照明(写真家)、松尾芭蕉(俳人)、茨木のり子(詩人)、鈴木真砂女(俳人)、宇野千代(作家)、紫式部(平安期の作家)、細川ガラシャ(明智光秀の娘)と実に様々な著名な人の花言葉が出てくるのです。それも日本人のみならずゲーテにヘッセ、ゴッホ、ジョブズ、シェイクスピア、リルケ、マティス・・・といった西洋文化史を築きあげた代表する偉人達までも。
花を贈ることって、度々あるかと思いますが、そんなときこの本を参考にして言葉を添えてあげると粋ですよね。付録には花の選び方や、記念日なども充実しており、本棚に置いておくと意外と役立つかなと思ったりします。なので皆さんの本棚にも、この本のスペースを・・・。