人生はキャバレー!傑作「キャバレー」に魅了された

映画「キャバレー」、何度か見ているかと思うこの映画、ボブ・フォッシーが面白いと再度見たら、これが超面白かった!ある種、完璧ともいえるんじゃないかと思いました。言わずもがなですが、主演のライザ・ミネリの存在感が圧倒的。ライザ・ミネリ=キャバレー、キャバレー=ライザ・ミネリ、そのくらいインパクトがあります。著名な女優ジュディ・ガーランドの娘の彼女は、親の才能を100%受け継いだかのような歌唱力と演技力を見せます。

それと忘れられないのが白塗りでコミカルないでたち、キャバレーの司会であり、物語を進行していくかのような役割を演じたジョエル・グレイ。彼も才能のきらめきを感じずにはいられません。このジョエル・グレイとライザ・ミネリが演じなかったら、ここまでの映画はできなかったかもしれないと思えます。

この映画の秀逸なところは、単にキャバレーとそこに出演している女性とイギリス男性の恋の物語だけではなく、台頭するナチスの不穏な雰囲気を描き、それと倦怠感漂う猥雑にして退廃の空気のキャバレーを対比させたところが、1930年代のベルリンという街を幻想的に描いたところでしょう。そして、ボブ・フォッシーの独特な振付がその世界観を作り上げていること。

ボブ・フォッシーがイタリアの巨匠フェデリコ・フェリーニの影響を受けていると言われていますが、キャバレーに登場する踊り子たちのメイクは、まるでフェリーニの映画に登場する女性たちの様です。(私だけそう感じているのか?)

ライザ・ミネリの演技と歌にすっかり虜になってしまった映画「キャバレー」は、私のベスト映画のひとつになりました。そう言いたくなるくらいこの映画はよかった!ちなみに「キャバレー」は、これまた映画史に残る名作「ゴッドファーザー」とアカデミー賞を争い、「ゴッドファーザー」が3部門、「キャバレー」が8部門受賞という大番狂わせだったと言います。やっぱりこの頃の時代が、映画の全盛期、元気な時代だったんだなと。

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