前途有望だった女性による復讐の天使「プロミシング・ヤング・ウーマン」

映画「プロミシング・ヤング・ウーマン」

■製作年:2020年
■監督:エメラルド・ファネル
■出演:キャリー・マリガン、ボー・バナーム、アリソン・ブリー、他

この映画はとてもよくできているのですが、奇妙な映画とも言えます。そもそも主人公のキャシーが幼い頃からリスペクトしてきたニーナがレイプ事件により死に至ったのを受けて、その恨みをはらすかのように、まるで取り憑かれたように、夜な夜な演技で泥酔したふりをして、チャンスとばかり言い寄る男に鉄槌をくだす。

最初はこのキャシーとニーナは、もしかしたら、別人格の同一人物なのかな?という疑問を持ってもっていたのですが、どうやら違うらしい。幼い頃からのソウルメイトということなのですが、他者でありながらも自分が被害を受けたことのように他者を許せないという感情の凝りにより、ある意味で精神を病んでいるのではと思わせるまでの行動に駆り立てるキャシーの心の奥の姿とニーナとの関係性とは?を考えてしまうのでした。

最後までニーナの存在は出てこず、それを感じさせるのはニーナとキャサリンの割れたペンダントのみ。それを見るとやっぱり、同一人物なのでは?と感じたのですが、私の穿った視点なのでしょうか・・・。もし同一人物とすると、ストーリーが破綻することもあ得るし、映画のパンフレットを購入したのですが、そのようなことは書いていませんでした。なので私の感覚として、展開として飽きずに見ることができたのですが奇妙な感覚は払いきることができなかったのでした。

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