路地裏を彷徨する孤高の精神がカッコいい!

「はじめての森山大道」展(渋谷パルコ・ほぼ日曜日)

写真家・森山大道が再び注目を浴びているようです。それは森山大道のドキュメンタリー映画が公開されたり、東京子芸大学では連続で写真展が開催されているからだろうか?森山大道と言えばキャリア60年にも及びカメラマンの大御所。路上カメラマンとして数々の名作を残してきました。

私にとって森山大道との出会いは、寺山修司とコラボした「あゝ荒野」。一時、寺山修司がマイブームだった時にその寺山の小説とコラボした森山大道の新宿の路上を撮った写真にとても惹かれるものを感じました。猥雑で生々しい一瞬をモノクロームで切り取った写真は私の脳髄に直撃したかのようでした。

新しくなった渋谷のパルコにある糸井重里の「ほぼ日曜日」ギャラリーで、「はじめての森山大道」という写真展が催されていた。書を捨てよ、街に出ようと過去に若者を煽ったのが寺山修司。まさに森山大道はそれを体現しているかのよう。

そして彼の作品は路上を超えて世界的な評価を受けている。街の路地裏の朽ち果てかけたポスターを撮った写真が、世界のどこかの国の誰かに語りかけ、このパワーを持ち語りかけてくる写真は一体なんだ?この写真を撮った日本人は誰?DAIDO MORIYAMA・・・そんなふうに記憶されるんだろう。

このパルコでの展示はギャラリー形式の小さなものでしたが、昨年、東京都写真美術館で開催された写真展は大規模なもので忘れ難い展覧会の一つだった。オン・ゴーイングとは現在進行形。80歳を過ぎた森山大道はまだまだ衰えないパワーと魅力を放つ!

そんな骨太な森山大道ですが、なんと彼の写真をあしらったTシャツやスニーカー、バイクにレトルトカレーまであるのは知らなかったのでびっくりしました。路上に彷徨う孤高のカメラマン、老いて尚も衰えず、カッコいい!

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