ドアノーのパリに響く音楽と写真

「写真家ドアノー/音楽/パリ」展 ( Bunkamura ザ・ミュージアム )

渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムで開催中の「写真家ドアノー/音楽/パリ」展(201年3月31日まで)は、著名なフランスの写真家ロベール・ドアノーがパリの街角に溢れるシャンソンやジャズにオペラなどの音楽シーンを独自の視点で捉えた写真展。多くは1950年代のものですが、今見てもとても新鮮で、たまらなく写真がイキイキしているのでした。

被写体になっているのは私も知っている有名な歌手から、街かどで踊る子供たちまで。古き良き時代と回顧できる写真なんですが、人の悩みは今も昔も同じ、ドアノーが切り取った写真に出てくる人物、今を生きる私たちと同じような悩みを抱えているのだろう。

違うのは現代があまりにも情報が氾濫し、それこそ蛇口を捻ると水がでてくるように情報が無尽蔵にでてくるのが現代。ドアノーのカメラが展示されていましたが、今はスマホで簡単になんでも撮れてしまう時代。プロセスにおける面倒さ、ありがたさが違うことにより、表現も変化していっているわけなのですが、それゆえに、すべてを見つくしたようにも思えてきて、どうしても閉塞感を感じてしまうのも私の今の時代感覚かもしれません。

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