「ハリー・ポッターと魔法の歴史」展で貴重な魔術的なものに出会う

「ハリー・ポッターと魔法の歴史」展 (東京ステーションギャラリー)

世界的なベストセラーのハリー・ポッターのシリーズ、その関連イベント「ハリー・ポッターと魔法の歴史」展が開催されています(3/27まで)。私はハリー・ポッターの本は読んだことがありませんし、映画もちょっと見たことがある程度。なのでハリー・ポッター自体にはあまり興味はないのですが、私の関心は「魔法の歴史」の方。

というのは、この展覧会は大英図書館が収蔵している貴重な収蔵物を、魔方の歴史という切り口で集めており、ロンドン、ニューヨークから東京へ巡回してきたもので、その構成が、①魔法界への旅 ②魔法薬学と錬金術 ③薬草学 ④呪文學 ⑤天文学 ⑥占い学 ⑦闇の魔術に対する防衛術 ⑧魔法生物飼育学 ⑨過去・現在・未来 という構成になっており、そこに数々の貴重なものが展示されているということ。

つまり、現在発行されている書物などで錬金術等に関する絵は見ることができるのですが、その現物を直に見ることができるという機会なのです。私は魔法というキーワードに、どっぷりというわけではないですが、カバラにしてもケルトにしてもエジプトにしても、魔法というのは見えてくるのです。特にケルトはハリー・ポッターが生まれた国の古層の文化であり、一連の作品はそうしたものもベースにあるように思います。(大釜とか薬草とか)

さらにイギリスにはファンタジー文学の伝統があるかと思いますが、私が注目している「不思議の国のアリス」もこのような、流れの中に位置する歴史的な作品なのではないかと認識しているので、そうした点の共通性など感じられたらいいなと思ったからです。それは、へんてこりんな世界であり、魔法であるというようなことです。しかし、なぜかなと思うのがこのハリー・ポッターに続き、世田谷美術館でピーター・ラビット展、そして六本木森アーツセンターで不思議の国のアリス展をやるということ、イギリスのファンタジー文学に関連したイベントが続くのは何か意味があるのでしょうか?

展覧会図録より

魔女に欠かせない大釜、左は1489年の魔女と女預言者、右はコーンウォールで見つかった破裂した大釜
忘れてはいけないのは錬金術、左は1582の「太陽の輝き」、右は錬金術師ニコラス・フラメル
18世紀の錬金術の手引書、右は尾を咬むウロボロスの蛇
薬草マンドレイクの根、別名マンドラゴラ、右はコンニャク
イギリスでもあった?手相模型、右は古代エジプト占い師最後の遺産という本
1750年エチオピアの魔術書、魔除け書なのだとか
幻の動物といえばユニコーン

関係性がある古代の叡智

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