日本が生んだ美術界のスーパースター!「北斎づくし」

葛飾北斎は日本を代表する絵師、その名が世界に轟かせる。実際、フランスの地方年の美術館で、北斎の絵はがきをはじめとするグッズを売っているのを見たときは、その威力を感じたものでした。

六本木のミッドタウンでは生誕230年を記念した展示の手法も新しい「北斎づくし」展を開催しています。

この展示の目玉は、床も壁もそして天井からもと北斎漫画の絵で覆いつくされ、原本の展示は500冊になると言います。北斎漫画は彼が55歳の時に初編が出され、以後、90歳で他界後も刊行され、15編にもなる大作です。そこに描かれた、デフォルメされた絵の数々は、フランスの印象派の画家たちの度肝を抜いたに違いありません。ゴッホもモネもマネも北斎の影響を受けています。

こうして北斎の数々の絵を見ていくと、あらためて、その画力と点数の多さには、ホントに驚かされてしまいます。写真もビデオもない時代、カメラの連続写真のように描いたまるでシャッターのような北斎の眼力やケレン味たっぷりの大胆さは素晴らしいの一言。

有名な「富嶽三十六景  神奈川沖浪裏」のまるで生きているかのような波の表現は、そうした波は起こり得るとオックスフォード大学が立証済で、その北斎の描いた波は、なんと1/14000ののシャッター速度で捉えたものなのだといいます。一体、北斎の眼はどんなだったのか!そして波の向こうに見える富士山、構図の奇抜さも含めて、まさに天才的です。

1998年のライフ誌が「この1000年でもっとも重要な功績を残した世界の人物100人」に、日本人で唯一ランクしたのが北斎(86位)だったとは有名な話ですが、その画業においてはレオナルド・ダ・ヴィンチにも劣らないものだと思うばかりです。

画狂人として90歳まで描き続けた北斎、人生100年時代の今、まだまだこれからと勇気づけられますね!

Follow me!