深夜に執り行われる脈々と続く伊勢神宮の密儀に心が振るえたこと
伊勢神宮・月次祭・由貴夕大御饌
2018年6月16、17日のことです。故・べにりゅうさんに誘われて伊勢神宮の月次祭・由貴夕大御饌(ゆきのゆうべのおおみけさい)を奉拝させていただく機会がありました。こちらは、一般には参加できず事前の申込と抽選が行われるとのことなので貴重な体験でした。
16日は伊勢神宮・外宮の月次祭・由貴夕大御饌。密儀は夜の10時から11時30分まで礼服着用となります。この日は雨となり傘をさしての参加でした。
そして翌17日も、夜の10時から11時30分にかけて行われる伊勢神宮・内宮の月次祭・由貴夕大御饌を奉拝させていただきました。深夜、伊勢神宮の真っ暗な森を歩き、そこで行われる厳かな祭(=儀式)は、松明の灯りのみ、ほんとに神秘的、幻想的、厳かで、格式があり初体験の私には、ある意味で衝撃的でした。言葉でいえば、すごかったとなるのですが、そんな言葉では語れないものを感じました。
1時間半、当然神聖な神事のため、無駄口はしてはいけない、携帯はいけない、写真もだめ、トイレもいけない、だた立ちっぱなしでその様子を奉拝するだけなのですが、暗闇の中、神官の人たちが、松明をかがけ儀式を行っているのは、神宮という聖域ともに眩暈ををおぼえるような感覚になり、言葉に言えない静かな感動と神々しさを感じました。祭主は、天皇皇后両陛下の長女でいらっしゃる黒田さんです。
ご案内いただいた故・べにりゅうさんの分かりやすい説明によると、この儀式は天照大御神の御夕飯を捧げるものだそうです。脈々と続く密儀に日本の伝統の素晴らしさを鳥肌が立つくらい感じました。日本は世界で一番古い国。その日本の霊的な中心地・伊勢神宮。深夜に行われる重要な儀式。私の知らなかったマジカル日本を目撃した感覚になりました。
夜に神宮に出かけるので、タクシーで行きましたが、地元の方でも今日はなんなの?と知らなかったです。そもそも深夜に神宮にタクシーを走らせること自体がほとんどないそうで、そんな貴重な神事に参加できたことは感謝です。
また一つ無意識の扉が開いた感じがしました。
伊勢に一泊したのですが、朝風呂入ってから、昼間も伊勢神宮の外宮と内宮を参拝。そして早々と旅館に帰り、夕陽を浴びながら露天温泉にゆったり、まったり。そいでもって、寝っこりながら読書。こんな時間を過ごすのもいいですね。
※伊勢神宮の密儀にお誘いいただいた神職を持つべにりゅうさん。残念ながらご病気で2019年に他界されました。彼女が薦めていた「大愛瞑想」は数ある瞑想法の中でも、かなりしっくり体感できたものでした。ご縁に感謝するとともにご冥福をお祈り申し上げます。