東京を撮るも迷走している印象強し

映画「東京画」(1985年)

■製作年:1985年
■監督:ヴィム・ヴェンダース
■出演:笠智衆、厚田雄春、ベルナー・ヘルツォーク、他

懐かしい風景が画面上に広がる。映画の冒頭は松竹のロゴが出て小津安二郎の映画が流れる。ヴィム・ヴェンダースが小津映画に刺激を受けて、わざわざ日本までカメラを持ってくるということを考えれば、相当、小津に対してリスペクトしているのだろうと想像する。

しかし、現在の東京の様子を捉えて一体何がわかるのだろう?と思う。パチンコ、打ちっぱなしゴルフ、食品サンプル工場、原宿ロックンロール族・・・それらを写すことで何がわかるのだろう?

さらに東京タワーの展望台でヘルツウォーク監督にコメントさせるというのも、説得力に欠ける気がしました。映画が作られてから36年経過している、映画が公開された当時の評価はどうだったんだろう?第一級の映画監督が東京というテーマで映像を撮る、それだけで超刺激的な要因なのだけれど。 笠智衆、厚田雄春へのインタビューが挿入されているも、それが唐突的な印象を逆に与えているような気もします。この映像に限り、ヴェンダースは迷走している??

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