写真を通して新たな見方を教えてくれたマン・レイ

「マン・レイと女性たち」展 (Bunkamura ザ・ミュージアム )

マン・レイの名前を知ったのはいつ頃だろう?思い返すと今から40年くらい前、絵(漫画的な絵)を描くのは比較的好きな子供時代を送りましたが、美術に特に興味がなかった私でしたが、学生時代に幻想美術をテーマにした本を手にしてイメージを視覚化した美術というものに関心を持ちました。

とは言いながら、美術の画集や本を読むのは血気盛んな(?)20代の私にとっては、かったるい。ある晩、先輩の下宿先に遊びに行き、そこへ先輩の友人も遊びに来て、美術の展覧会の話になりました。「今、●●に来ている〇〇展、観にいった?」そんな会話がすごく知的に、そして、かっこよく感じたのでした。

それを聞き、私も!と美術展に行きはじめました。幻想美術に興味をもったので、シュルレアリスム展から入っていたように思います。シュルレアリスムにはダリというスパースター(?)がいます。その中で、写真と言う分野で表現していたのがマン・レイでした。裸の女性の後ろ姿をバイオリンにみたてた「アングルのバイオリン」は、印象的でした。なんだこの写真は?そんかファーストコンタクトでした。バイオリンはわかるけどアングルって何?調べるとアングルは有名な画家でした。そんな感じで一か月に一回は展覧会に行くようになり、その繰り返しで目の前に展示された作品を見ながら美術史を感覚的に感じていったわけです。

今回のBunkamura ザ・ミュージアムで開かれた「マン・レイと女性たち」展、これまdマン・レイについては何度もお目にかかることがあり、それを思うと日本人が好きな作家の一人なんだなと。

マン・レイはユダヤ人でした。それを意識したのは今回が初めて。それはイスラエルに行ったから、ユダヤを何気なくプロフィール年表を見ていても記憶に残ったのでしょう。それを思うと体験するということは、とても大切なことだと思います。展覧会に行くのも体験、旅行をするのも体験、それゆえに二つが結びつき記憶に残るし、そこから新たな想像力が広がるのでした。

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